無料版ChatGPT-3.5でエクセル表を作成する方法を簡単解説！

ChatGPTとエクセルの連携は、難しかったり、お金がかかると思っていませんか？　エクセルの追加機能として使うChatGPT for Excelなどのアドインは有料のものがほとんどです。また、ChatGPT を Microsoft 365 に接続するMicrosoft Copilotは、エクセルで利用できるPro版の利用料金が月額3200円と決して安くはありません。でも、お金をかけずに、無料版ChatGPT-3.5を使って、簡単に表を作成する方法があるんです。テキストを得意とするChatGPTを生かして、入力作業にかける時間を短縮しましょう！

ChatGPT-3.5でも可能な表作成

月額30ドルで利用できるChatGPT-4.5にはファイルの読み込み機能があり、エクセル表を読み込むことができます。一方、無料版のChatGPT-3.5には読み込み機能がありませんが、エクセルのデータをコピー＆ペーストして貼り付けて「表を作成して」とプロンプト（指示文）を打ち込むと、表を作成してくれます。

こちらが実例です。左は、気象庁のサイトに掲載された札幌（石狩地方）の平年値（年・月ごとの値）の表。このデータをコピーして、そのままチャット画面に貼り付け、最後に「表を作成して」と入力すると、ChatGPTで右の表が出力されました（画面の都合で1部分のみ表示）。

ChatGPTに表を出力できたら、あとはやりたいことを文字で入力して指示していくだけです。

入力作業の時間を大幅に短縮

ChatGPTが得意なのは、大量のテキストを一瞬で解析して、その結果を素早く表示することです。その特性を生かして、ChatGPTの画像生成AI「DALL-3」のスタイルについての一覧表作りを手伝ってもらいました。手順は以下の通りです。

95種類のスタイルをアルファベット順に並べて番号を付けるところまではエクセルで作業しました。これをコピー＆ペーストして、ChatGPTに貼り付け、表にしてもらいます。

次の作業は、それぞれのスタイルに日本語訳をつけます。一つ一つ翻訳ソフトで翻訳して入力するのは時間がかかり過ぎます。そこで、ChatGPT-3.5に95種類のスタイル表を出力し、ChatGPTに翻訳した単語の列を作ってもらうことにしました。「右端に1列追加して、そこに2列目の英単語の日本語訳を記入して」とプロンプトを打ち込みました。日本語訳の付いた表が30秒もかからずに完成しました。

さらに、この日本語訳にフリガナをふってもらいます。「右端に1列追加して、そこに3列目の単語をよみがなにした文字を入力して」と指示を出したところ、こちらも一瞬で表が完成しました。

ChatGPT-3.5で表計算はできるのか？

この表を使って計算ができるかのか、試してみました。「この表の1列目の数字を全て足して、平均を出して」とプロンプトを入力すると、ChatGPT-3.5は下記のように、丁寧に計算方法を明示して答えを導いてくれました。

これをエクセルの表でどう関数を使って計算してもらえば良いのかも教えてもらいました。

ChatGPT-3.5の回答

関数を入れた表を出力してくれたら最高ですが、残念ながら、それはできないそうです。

ChatGPT-3.5の回答

すみません、関数を含んだエクセルの表を直接出力することはできませんが、手順に従って自分でエクセルに入力してみてください。もし問題があれば、どのステップで詰まっているか教えてください。お手伝いします！

ChatGPTは並べ替えが苦手？

次に並べ替え作業を指示したところ、うまくいきませんでした。日本語が苦手なのか、並べ替えそのものが苦手なのか、原因はわかりません。プロンプトを変えて何度かトライしましたが、ダメでした。現時点では、ChatGPTで生成された表をコピーして、再びエクセルに貼り付けて、並べ替え作業をした方が良いでしょう。今後、精度が高くなることを期待します。

まとめ

この記事では、ChatGPTを活用してエクセルの作業効率を向上させる方法について解説しました。有料のChatGPT for ExcelやMicrosoft Copilotといったオプションもありますが、無料のChatGPT-3.5を使っても多くの作業が可能です。具体的には、エクセルのデータをコピー＆ペーストしてChatGPTに読み込ませ、表を作成したり、翻訳や読み方の列を追加することができます。また、計算指示も可能であり、エクセルでの関数入力の手順を教えてもらうこともできます。しかし、表の並べ替え作業には限界があり、エクセルでの後処理が必要です。この記事を通じて、ChatGPTの利点と限界を理解し、エクセル作業の効率化に役立ててください。